JR西日本は、2021年9月から実施しているきのくに線「サイクルトレイン」について、対象区間を拡大するなどサービスをより充実させます。
自転車を解体せずそのまま車内に持ち込めるサイクルトレインは、2021年9月から紀伊田辺駅〜新宮駅間の普通列車で実証実験として開始し、12月から「サイクルトレイン2022」として本格実施に移行しました。これまで2,400名以上の方が利用し、アンケートによる満足度は5段階中4以上が9割以上と高評価が得られています。利用時のトラブルや混乱は特にないとのことです。
利用者からの「区間を延ばしてほしい」という要望を受け、2022年4月1日(金)からは御坊駅〜紀伊田辺駅間でも利用できるようになります(利用区間の路線図は下図を参照)。利用時間はこれまでと同様に平日は9:00から終電までで、土休日は終日利用可能です。持ち込みにあたり追加料金や事前予約は不要で、乗り降りにはICOCAなどの交通系ICカードが利用できます。人数制限もありませんが、混雑状況によっては自転車の持ち込みを断る場合もあるとしています。
サイクルトレインをより快適に楽しめるよう、設備の充実も図られています。新宮駅地下通路の階段にはホームの移動がスムーズになるようスロープが整備され、各無人駅のホーム上には乗車位置の案内表示が設けられました。一部の駅には休憩や電車の待ち時間に利用できる紀州材製のサイクルラック(御坊駅・朝来駅・白浜駅・見老津駅・串本駅・古座駅・新宮駅)や、記念のフォトスタンド(串本駅・新宮駅)も設置されています。
JR西日本公式サイトでは、遠方からの利用や初心者でも気軽に楽しめる「特急くろしお号で行くモデルコース」が掲載されています。すさみ駅、紀伊勝浦駅など特急停車駅近くのレンタサイクルを活用した5コースが提案されており、地元と連携したおトクな特典も準備しているとのことです。